指導・教育を効果的に進める手順
指導・教育の進め方
■指導・教育の目的と意義
指導・教育の目的は、相手を育てることであり、職場の状態を良い方向に変えることにあります。
効果的な指導・教育を進める6つの手順
1.必要性の把握
部下の指導・教育が必要と考えるときは、どのような場合でしょうか?
部下が新しい業務に就くとき、作業ごとに必要な資格や特別教育が必要なとき、または仕事の出来が悪い、ミスが多いとき・・・ではないでしょうか。
指導者は、常に部下の状態を把握し、すべてが指導・教育の必要性を把握する機会ととらえ記録します。
なお、仕事の出来が悪い、ミスが多い等により指導・教育を行うときは、相手が教育の必要性を納得し教育を受けたいという気持ちになるようにする必要があります。
2.目的・目標の明確化
必要性が把握されれば目的は明確になります。しかし、目標は明確でないことが多いものです。
教育の目的は、相手を育てることにあります。指導する時は、「どのレベルまで育てたいか」という目標を明確にする必要があります。
例えば、「挨拶をしっかりしよう」よりは、「帰りの挨拶は100%する」と目標を決めることが大事です。
3.計画立案
目的・目標が明確になれば、それを達成するための計画をたてます。
計画は、5W2Hを適用して具体的に内容を決めます。
- (1)Why(なぜ、目的、目標)
- (2)Who(誰が、誰に)
- (3)When(いつ)
- (4)Where(どこで)
- (5)What(なにを、指導内容、教育内容)
- (6)How to(どのように)
- (7)How much(予算)
その場その場の思いつきで行う指導・教育は効果が期待できません。たとえ、指導対象が1人であっても5W2Hを適用した具体的な内容を決めて指導・教育を行うようにしましょう。
4.準備
計画に基づいて準備する段階です。準備の出来・不出来で結果が大きく左右されます。準備で頭を悩ますのは、誰が教えるかでしょう。良い指導者とは、次の条件を満たす者といえます。
- (1)指導する内容を良く知っている
- (2)指導する技法を習熟している
- (3)指導することに、情熱を持っている
5.教育実施
指導・教育は「4段階法」で行います。
- (1)導入・動機づけ
- (2)提示(説明)、または、やってみせる
- (3)適用、または、やらせてみる
- (4)確認、または、教えて後をみる
確認して、不十分なときは追指導を考えます。
実施する時は、「教えるときの8原則」を取り入れて行うよう心がけましょう。
6.評価・改善
指導・教育の第6番目は、教育効果の評価です。教育・指導によって相手がどのように変わったかを確認することが「教育の評価」になります。
思うような評価が得られない場合は、もういちど第1段目(必要性の把握)に戻って行います。
by office-matsumoto | 2011-05-06