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おふぃま新聞 5月号

5月のおふぃま新聞は以下の内容でお送りします。

1.「通勤手当の非課税限度額引上げ」で必要となる手続き

平成28年度の税制改正で通勤手当の非課税限度額の上限額が「10万円」から「15万円」に引き上げられ、4月から施行されました。年末調整での非課税規定は「平成28年1月1日以後に支払われるべき通勤手当」について適用されることとなったため、改正前の規定を適用して源泉徴収(所得税および復興特別所得税)を行っていたために結果的に過納となってしまった税額を年末調整の際に精算する必要が出てきます。

2.「中高年齢者の転職・再就職調査」にみる転職者の意識

45〜74 歳の中高年齢者を対象とした転職・再就職に関する実態、意識などについての調査(中高年齢者の転職・再就職調査)が行われました。転職に際して利用した機関・サービスについての回答(複数回答)では、「縁故」約4割、「求人情報誌等」3割強、「ハローワーク」3割弱などとなっています。転職の満足度の要因としては、60歳未満では「賃金の低下」が主要因ですが、60歳以上では賃金の低下による影響は見られず、「自分の興味、能力、個性、資格等に合った仕事を選ぶ」ことが満足度を高める要因となっています。

3.4月から「雇用・労働」「社会保険」はこう変わる!

雇用保険料率(失業等給付)は、労働者負担・事業主負担とも1/1000ずつ引き下げられました。また、雇用保険二事業の保険料率も0.5/1000引き下げられました。これにより、一般の事業の雇用保険料率は11/1000(労働者負担4/1000+事業主負担7/1000)となります。
すべての事業主を対象に、募集・採用、賃金の決定、教育訓練の実施、福利厚生施設の利用その他の待遇について、障害者に対する差別が禁止されました。
健康保険の標準報酬月額の上限が、47等級(121万円)から50等級(標準報酬月額139万円。報酬月額1,355,000円以上)に引き上げられました。

4.「配偶者手当」はもう古い? 見直しを促す報告書まとまる

企業が支給するいわゆる「配偶者手当」(家族手当、扶養手当等名称は様々)も、税制、社会保障制度とともに女性パートタイマー等の就労を抑制しているとの指摘があり、2015年11月26日に決定された「一億総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」で制度の在り方を検討することが明記されたことを受け、厚生労働省に女性の活躍促進に向けた配偶者手当のあり方に関する検討会が設置されました。
若手や女性に活躍してほしいという企業では、そうした層にとって自社の賃金制度が魅力的な制度と言えるかをチェックしてみてはいかがでしょうか。

5.「若手・中堅向け再雇用制度」の導入を検討してみませんか?

人材不足問題の解決策として、一度退職した社員を『出戻り』で再雇用する、「若手・中堅向け再雇用制度」(ジョブ・リターン制度)を導入する企業が増えています。
ひとくちに「再雇用制度」と言っても、対象社員(勤務年数や経験業務、退職後の年数に条件を付けるなど)、制度を利用できる退職理由(出産・育児・介護や配偶者の転勤などやむを得ないものに限るなど)等、その内容は企業によって様々です。
メリットも多い再雇用制度ですが、再雇用した社員と退職せずに働き続けている社員との処遇に注意する必要があります。
どのようなポジションで迎えるのか、給与の設定をどうするのか、また将来的には、昇進昇格時に他社で働いていた期間をどのように評価するのかといった点の検討が欠かせません。

6.残業80時間で立入り調査へ! 政府の長時間労働抑制対策

政府は、労働基準監督官による立入り調査について、1カ月の残業時間の基準の引下げ(100時間→80時間)を検討していることを明らかにし、新聞でも大きく報じられました。なお、法改正による規制強化などは見送る方向のようです。
近年、職場では過労死防止や女性の活躍推進に向けた長時間労働の是正、そして柔軟な働き方が求められていますが、小売業など人手不足から長時間労働が常態化している業種は深刻な悩みとなっています。
また、上記のように1カ月の残業時間の基準の引下げが行われることによって、より一層注意して労働時間を適正に管理していかなければならなくなります。
企業にとっては今後も引き続き、長時間労働を減らすための体制作りや規定の見直しが必須と言えるでしょう。

コラム

(事務所員・T 記)

5月ですね。
オフィス松本は社労士事務所で、社労士業務に関連した年間スケジュールというのもあるのですが、それとは別に「受験スケジュール」というのもあります。
なんせ(所長ふくめた)所員全員が、資格種類は違えど【受験生】。
4月から受験の願書配布が始まり、2次・3次まで進めれば冬の手前まで受験漬け…という、予備校のような事務所なのです。

事務所に参考書や予備校の教材が届くが、積んで帰る人。
模試をかたくなに受けない人。
模試の文章問題で感情移入して涙腺が緩む人。

先日は、昼ご飯を食べながら「マークシート式」の解答方法について議論になりました。
1問ずつ、解いたら塗る所員。数問ずつ解いたら塗る所員。全問解いてから塗る所長。
それぞれ流儀には理由があるわけですが、成人が日替わり定食を食べながら真面目に主張するネタではないな…と、ふと思いました。

このゴールデンウィークも、家でゆっくり勉強できるから嬉しい人、祝日は家族サービスが大変だから連休は要らない人に二分しています。
多様性を認めてこその、働きやすい職場ですね(無理やり社労士事務所っぽくまとめてみました)。
働く方も、休める方も、どうぞよいゴールデンウィークをお過ごしください。

by office-matsumoto | 2016-05-01

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