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【新連載 アキバ社労士の労務最前線 vol.4】

秋葉原に、『社会保険労務士事務所オフィス松本』を開設する実務家社労士が、人事担当者の悩み・労働関係諸法令など、労務の最前線情報をお届け致します。

従業員教育の重要性は十分理解していても、
「ウチの従業員には、どのような教育をすれば良いのか?」
「具体的に、どのような教育訓練(プログラム)を作ればいいのかわからない」等、
どこから手を付ければいいのかわからない、ということはありませんか。

そういう時は、公的機関の支援を利用するのがお勧めです。

1.教育訓練計画の作成

まずは、「独立行政法人 雇用・能力開発機構」の教育訓練計画支援事業を利用してはいかがでしょうか。
ここでは、従業員に必要な教育の相談や、具体的な教育計画の作成相談を、『無料』で行っています。
また、教育訓練に必要な講師の派遣・紹介、施設を利用することもできます。

  • 従業員の職業能力を、段階的かつ体系的に能力開発するための教育プラン作成支援
  • 社内における教育訓練の内容に応じた専門の講師派遣
  • 教育訓練設備・機器等の開放

2.教育訓練計画の推進者を選任

次に『職業能力開発推進者』を決めましょう。
教育訓練は、責任をもって実行する人がいないと、教育訓練計画が「絵に描いた餅」となる可能性があります。
そこで、『職業能力開発推進者』を選任し、従業員の能力開発を効果的に推進してもらいましょう。
なお、選任したときは、各都道府県の「職業能力開発協会」に選任届を提出すると教育訓練関連の助成金が利用できます。

3.教育訓練の費用の助成

教育訓練を実施すれば、講師の報酬や教材等の費用がかかります。
また、教育訓練中の従業員にはその間の賃金の支払いも必要です。
そこで、次のような助成金を利用してはいかがでしょうか。助成される金額としては、上限はありますが概ね支払った経費や賃金の1/2〜1/3が助成されます。

  • (1)キャリア形成促進助成金
    1. 専門的な訓練の実施に対する助成(中小企業のみ)
      従業員に、職務に関連した専門的な知識及び技能を習得させることを目的とする職業訓練等を受けさせる場合に助成されます。

    2. 短時間等労働者への訓練に対する助成
      短時間勤務の従業員(パート等)に、技能・知識を習得させる、または正社員にするために必要な技能・知識を習得させるため、職業訓練等を受けさせる場合に助成されます。ただし、就業規則等に支援制度、正社員転換制度を設けることが必要です。

    3. 実習併用職業訓練に対する助成
      厚生労働大臣の認定を受けた「実習併用職業訓練(実践型人材養成システム)」を実施する事業主に対する助成措置です。

    4. 有機実習訓練に対する助成
      フリーターや子育て終了後の女性、母子家庭の母親の方々などに対して、事業内の実習(OJT)と事業外の座学等(OFF-JT)を行った場合に助成されます。
  • (2)中小企業雇用創出等能力開発助成金

    高度な人材の育成、新分野への進出、又は15歳以上40歳未満の従業員に対して職業訓練を実施した場合、これに係る経費及び賃金の一部を助成します。


  • (3)地域雇用開発能力開発助成金

    雇用機会が著しく不足している地域での助成制度です。対象地域内の企業が、対象地域に住む求職者を雇い入れ、職業訓練を実施する事業主に対し、訓練費用の一部を助成します。


この他にも教育訓練関連の助成金があります。
計画的に行う教育訓練で、従業員のレベルUPを図りましょう!

詳細については、雇用・能力開発機構:(http://www.ehdo.go.jp/index.html)
相談は、各都道府県センターで行っています。

by office-matsumoto | 2011-01-15

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